ヒートマップツールってご存知ですか?
ヒートマップツールは、WEBサイトの閲覧者のマウスの動きをキャッチして、クリックされた箇所やよく見られている箇所、離脱の多かった箇所などを、数値ではなくヒートマップで可視化してくれる素晴らしいツールです。
ヒートマップツールを使えば、ページのどこが一番見られていて、見られていないのはどのあたりなのかが視覚的にわかるため、ユーザーの心理にたどり着きやすく、コンテンツの改善に大いに役立ちます。
アナリティクスなどのアクセス解析ツールは数値やグラフといったデータによるレポートが主になります。
データの場合、そのデータを利用して様々な可能性から改善の方向性を検討していく必要があり、データの意味するところをまずは知らなくては活用することができません。
ヒートマップの場合は、データによるWEB解析のノウハウが全くない初心者でも、よっぽど鈍感でなければ直感的に改善点がわかります。
真面目に解析に取り組むつもりがなくても、個人サイト、企業サイトにかかわらず、運営しているサイトがあれば、ぜひ導入してみて欲しいツールです。
有料無料にかかわらず、たくさんのヒートマップサービスがありますので用途にあったものを見つけてみてください。
全てを使ったわけではありませんが、今のところ一番のおすすめはレコーディング機能のある
というヒートマップ解析ツールです。はじめてこのツールを使ってレコーディング結果を見た時、そのスパイ度の高さに驚き、興奮したのを覚えています。
- 有料版は月額2,817円から利用できるというコスパの良さが好き
- Freeプラン(無料プラン)もある。計測PV 500PVまで、月に100セッションまで
- 14日間の無料トライアルができる。この間に色々触って遊べる
- ユーザーのマウスの動きを録画するレコーディング機能が最高
「Mouseflow(マウスフロー)」のレコーディングで胸がドキドキ
Mouseflowには、閲覧ユーザーのページ内での行動をレコーディングする機能があります。
下の動画は、わたしがこのブログを閲覧した時に
によってレコーディングされたものです。 のレコーディングにはシェア機能があるのでそのものをシェアした方がわかりやすいのですが、、IPアドレスなんかも表示されてしまうのでレコーディング動画をさらに録画したものをYoutubeにアップしました。動画を見ていただくとわかるのですが、ユーザーがスクロールをした、スクロールが止まった箇所、クリックした箇所、ページ遷移の際にどのリンクをクリックしたのか、などページ閲覧時のクリックやスクロールがレコーディングされています。
行動が丸わかりです。
小心者なので、プライバシー的に問題がないのか心臓がバクバクするほど、丸裸にされています。
プライバシーに問題はないのか?Mouseflowで可能なプライバシー設定
Googleアナリティクスなどのツールでもそうですが、Mouseflowでも同様に個人が特定されるようなデータの保存はされませんし、Mouseflowを設置するサイトオーナーは個人情報をMouseflowに送信してはいけません。
Mouseflowに送信されるのは、
- ブラウザに関する情報
- タイプ、バージョン、画面サイズなど
- ユーザーに関する基本情報
- IPアドレス、言語、タイムゾーン
- マウスの動き
- クリック、スクロールイベント、およびキーストロークを含むデータ
です。
個人データは共有されません。
また、
のレコーディングでは、フォーム入力時のレコーディングも可能ですが、パスワードフィールドと機密性の高いフィールドについてはレコーディングされません。また、項目は多くありませんが、設定画面からプライバシーに関するいくつかの設定が可能です。
- EUのトラフィックをブロックする
- これは、GDPR(General Data Protection Regulation)ゾーン(EU / EEA)からのトラフィックのレコーディングを無効にする方法です。
- ユーザーIPを匿名にする
- これは訪問者のIPアドレスデータを匿名化する為の設定です。匿名化すると、IPアドレスの最後部分が「####」と表記され、同時にISP情報も匿名化されます。匿名化する前のデータはそのままIPアドレスが表示されます。匿名化をONにした後から記録されたデータのみ匿名化がされます。きちんと匿名化されています。
- フォーム入力内容を隠す
- Mouseflowdではもともとパスワードフィールドは計測されない設定になっています。この設定をオンにすると全てのキーストローク・入力内容が計測されないようになります。
- HONOR DO-NOT-TRACK
- あらゆるサイトでトラッキングされたくない場合、ブラウザにDo-Not-Track(DNT)設定をします。この設定がされているからといってトラッキングが自動的にされないかというとそうではなく、単に「トラッキングしたくない意思」を表明する程度の意味合いしかありません。
MouseflowもDNT設定がしてあったとしてもトラッキングは無効になりません。DNT設定をしているユーザーの意思を尊重してトラッキングをしないようにするにはこの設定をONにします。 - IPアドレスの除外
- トラッキングしないIPアドレスが指定可能。自分のIPアドレスも表示してくれるので便利です。
変数を使ってユーザー情報を送信することができる
にはフィルタ機能があり、ブラウザや言語などの属性ごとに解析データをフィルタリングできます。標準のフィルタ属性だけでなく、
に対して変数と値をセットすることができます。例えば、会員制サイトの場合、ユーザーIDを変数として
に与えることでそのユーザーがどのような行動をしてページの閲覧をしたのか、何に興味があって、どこで離脱したのかといった情報を利用してピンポイントでマーケティングに役立てることができます。上記のように、Mouseflowにカスタム変数をセットして変数と値を投げることで、その情報が付与された形でデータが保存されることになり、Mouseflow上でセグメントができるようになります。
例として、ユーザーIDを1234として、会社IDをwebruとした際には、画像のように変数名と値のセットが記録されます。
この変数情報を利用してフィルタリングができるようになります。
実務での事例
とあるメーカーでは、これまで取引があった顧客と、カタログ請求のみの顧客に分けて、それぞれ異なった会員制WEBサイトを提供しています。
既に「顧客」と「潜在顧客」にセグメントができている状態なので、まずは潜在顧客用の会員サイトに
一般公開されているサイトではないためログインが必要です。
ログインに成功したユーザーを判別するための変数を
この「潜在顧客」でセグメントされたサイトの稼働率はあまりよくありませんが、少ない稼働率であっても、ピンポイントな情報を元にすれば何をすべきかがわかりやすくなります。
探しているサービス、欲しいタイプの製品、製品のどのポイントを重要視しているのか。
「あなたは何を探していますか?」とお伺いして得られた回答よりも、欲求からくる本能に近い行動を動画で見られることにより、困っておられることや探しておられる情報が何であるかがかなりリアルに掴め、それを目の当たりにすることで「なんとかしなくちゃ!」という思いが生まれます。
街で道に迷ってそうな人を助けたくなる心理と似ているのかもしれません。
売りたいのではなく、助けたい、役に立ちたい、そう思えるようになるのが
のレコーディング機能で感じた一番のメリットだったかもしれません。今まではデータを元になんとなく改善目標を立ててきたものが、ピンポイントでの改善目標となり、目的は「売り上げを伸ばすため」から「お客様に喜んでいただくため」に変わります。
お客様に喜んでいただけた結果、売上が伸びるという嬉しい結果をもたらしてくれました。
潜在顧客が求めておられることをピンポイントで解決することで、潜在顧客が顧客になることが増えました。
ヒートマップツールは英語版も含め様々なサービスがあります。
同時に複数のツールを使うこともありますが、
Mouseflow有料版の料金
参考程度に料金載せておきます。
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