子育て、仕事と毎日忙しく、プログラミング学習や新しい技術を学びたくても、日々をこなすことに精一杯でゆっくり学習の時間を取るなんてことが無理な状況な毎日。
子育てと目の前の仕事に奔走するので精一杯で勉強時間が取れず、焦りを覚える中で「何かせねば!」と衝動的に買ってしまった技術書の数々。
消費しきれず溜まるばかりの本を見るたび、わたしの鬱憤もたまる毎日。
家族にとって大切なリビングでの団欒も、この時間を勉強時間に充てられたら・・・、子供が寝入るまでの数十分、この間を勉強に使えたら・・・そんなもやもやを抱えつつ過ごしてきましたが、リビングで団欒しながらソファーの上で勉強をする、子供を寝かしつけながらベッドの上で勉強する、煮物監視中に勉強する、そんな隙間時間を利用しながらの学習が試行錯誤の上、実現できてしまいました。
色々試した結果行き着いた、DRMフリーのPDF版電子書籍とiPadを使った、学習環境について書いてみたいと思います。
技術書は電子書籍(DRMフリーのPDF)とiPad Pro + Apple Pencilの組み合わせがおすすめ!
使用カバー)エレコム 10.5インチiPad Pro用 ソフトレザーカバー(360度回転)(ホワイト) TB-A17360WH (TBA17360WH)
かなり限定的なアイテムになってしまいますが、これまで電子書籍ジプシーを繰り返してきた私が行き着いた、超快適な環境が、iPad ProとApple Pencilと電子書籍の組み合わせです。
電子書籍はDRMフリーのPDFであることがわたしの書籍選びの第一条件ではあるのですが、探し回ってもDRMフリーのPDF版の無い書籍もあるので、DRMフリーPDFとして購入できない書籍については、今の所、悔しいながら諦めてKindleで統一することにしています。
Kindleアプリが2018年3月20日のアップデートでiPadのSplit Viewに対応したことでメモをとりながら学習ができるようになり、以前より比べ物にならないくらい使いやすくなりました。それでもやっぱりPDF版のように書籍そのものにメモをとることができないのでなるべくならPDF版がおすすめです。
技術書で学ぶのに電子書籍って使いにくくない?
はい。わたしもはじめはそう思っていまして、本って読むとだいたいどの辺りにこんなことが書いてあったな、っていう記憶がうっすら残っていませんか?
必死に勉強した技術書であればあるほど、この記憶は残りやすくて、数年経ってもその本を手に取り、パラパラとめくれば勉強した当時に詰んだページの記憶が蘇るもんですよね。
電子書籍を導入する際に、この「記憶」を頼りに「パラパラめくり」、見返したいページにすぐに到達する・・・ということが電子書籍ではできないんじゃないか。
それってかなり不便なんじゃないかと、電子書籍の導入に踏み切れずにいました。
だがしかし、技術書を電子書籍に切り替えて使ってみると、「パラパラめくることができない弊害」みたいなものは一切感じられません。
むしろ逆に、電子書籍の方がメリットがいっぱい。
なぜかというと、検索機能があるから。
※Kindleの場合「固定レイアウト」と呼ばれる電子書籍は検索すらできませんので注意が必要です。
見返したいページに到達するために、ペラペラペラっとするか、検索するかの違いだけで、特に問題にはなりません。
一度読んだ技術書を再度見返す時に、検索語句がわからないってことないですもんね。
ペラペラっとできた方が便利だと思っていましたが、検索できた方が断然便利です。
これは想像ではちょっとわかりにくい感覚かもしれません。
「紙の本の方が愛着が持てていいんじゃないか」とも思っていましたが、技術書に愛着も何もあったもんじゃないな・・・と最近では思います。
電子書籍の技術書は場所を選ばない!これがすこぶる快適
プログラミングやコンピューターについて技術書で学ぶ時、その多くは会社で仕事をしながら見たい、家で勉強しながら見たい、通勤の電車の中で勉強したい・・・使いたい場所が分散していますよね?
これがかなり煩わしくて、家でふと勉強したくなった時、あの本会社においてきてしまった!!とか、その逆もあったりなんかして。
せっかく勉強する気になったのに、勉強したかった本が手元になかった時のがっかり感はそれはそれは・・・。
せっかく重い腰を上げて勉強する気になったのに、どんどん勉強の意欲が削がれます。
通勤電車で勉強したいけどごっついし、ましてや座れなかった時には片手で持つには重すぎて諦めざるを得ない・・・と結構問題が多いです。
電子書籍の場合、端末さえあれば、どこででも見ることができます。
スマホであれば片手で持つこともたやすくできます。「読む学習」であれば電車で立ったままスキ間時間を使って学習することができるんです。
冒頭で「電子書籍はPDFであることがわたしの絶対条件」と述べましたが、PDF版の電子書籍の場合は、そもそもが端末管理がされていないので、自分自身が使う目的であれば使用する端末の台数に制限がありません。
スマホでも、タブレットでも、PCでも見られるようにしておけば、好きなときに好きな端末で学習を進めることができます。
PCやタブレットが手元にない出先で少し時間が余った・・なんて時でも、スマホがあれば大丈夫!
思い立ったときに、準備なくすぐに学習を始められるのは本当に素晴らしいことだと思います。
わたしは複数の端末に同じ書籍を入れて、トイレにこもる時とお風呂の時は、コンパクトなiPhoneで学習、寝る時は、iPadを立てて寝転びながら学習、PCに向かっている時は、PCで表示させてと、シチュエーションに合わせて自分に最適な環境で閲覧しています。
なぜ、技術書の電子書籍はPDFがおすすめなのか
- メモアプリで開ける→直接文字を書き込んでメモできる
- kindleアプリでも開ける
- iBooksアプリでも開ける
- とにかくPDFの読み込みに対応してるアプリで好きなように使える
電子書籍の共通フォーマットであるEPUBではなく、どうしてPDFが良いかと言うと、とにかくいろんなアプリケーションで使い回しが効く点にあります。
例えば、購入したPDF版の電子書籍をメモアプリに読み込んで、メモを書き込みながら学習を進めていくことができるんです。
EPUBでもできそうですが、テキストとして打ち込んでメモを登録することができても、手書きのメモを書き込むことがEPUBではできません。
わたしの大好きな環境、iPad ProとApple Pencilの組み合わせであれば、マーカーだけでなくいろんな手書きのメモを技術書PDFに直接書き込むことができるんです。
例えば計算方法のセクションで、余白にちょちょっと計算式を書いて計算方法の理解を深めることができます。
書きながらの学習が、ノートを用意せずとも実現できてしまうのです。
普通の電子書籍リーダーで技術書を見る分にはそんなに大差ないのですが、「学習」をする、ということは大抵の場合「書くこと」も必要になります。
端末一つあればできてしまうiPad+Apple Pencilの素晴らしさと、PDFの柔軟性(というより対応しているアプリの多さ)のコラボレーションにより、最強の学習環境を整えることができます。
PDF版の電子書籍にデメリットがないわけではありません。
EPUBのメリットである、画面に応じて文字サイズが最適化されるという電子書籍ならではの魅力的な機能はPDFにはありません。
しかし、EPUBには画面に応じて最適化される「リフロー型」とPDFと同様レイアウトが固定された「フィックス型(固定レイアウト)」の形式があり、技術書というジャンルでは後者の「固定レイアウト」のものがまだまだ多いのが現状です。
古き良き良書の場合さらに、リフロー型である確率が下がり、スマホなどの画面の小さい端末での学習には向きません。
PDFや固定レイアウト型のEPUBの場合、画面の小さなスマホで、1ページに情報がぎっしり詰まった技術書を読もうと思うと、画面を拡大する必要がでてきます。
画面の小さなスマホで電子書籍を読む場合はリフロー型の方が適していますが、そもそも1ページにたくさん情報が詰まったような技術書は読むだけの学習には向いていません。
タブレットやPCといった画面の大きな端末で学習を進め、スマホは出先などのちょっとした時間を利用した復讐に使用するといった使い方がいいでしょう。
出版社の電子書籍直販サイトの中には、PDF版・EPUB版両方をダウンロードできるサービスもあるので、そういったサービスをしている出版社の本であれば、PCやタブレットにはPDF版を、スマホ端末にはEPUB版をと使い分けることができます。
一つのフォーマットでしか購入できず、決められたリーダーまたはアプリでしか利用できないkindle版や楽天kobo版にこだわることなく、出版社直販サイトをまずはチェックしてみることをおすすめします。
どうしても見つからない場合は、割り切ってAmazonでkindle版を購入するようにしています。
PDF版はないものの、Amazonの圧倒的な書籍数と購入の手軽さは、なくてはならないサービスであることは間違いありません。
PDF版であるべきだと思うのは、主に技術書ですので、読み物系などの比較的Kindleで購入することが多いです。
一般的な電子書籍をPDF化すればいいのでは?
購入したPDF版でない電子書籍をPDF化することも技術的には可能です。そういったソフトも存在しています。
ですが大抵の場合、法的に問題がある場合がほとんどです。
それに法的に良かったとしても、しょっちゅう電子書籍を変換する作業を繰り返しているのであれば手順にも慣れて負担にならないのでしょうが、技術書ってそんなにしょっちゅう買うものでもないので、変換したいと思う都度、工程を思い出しながら作業をするのは手間もかかり非効率だと思うのです。
はじめからPDFであれば、文字検索もできるし、iPadのメモアプリでPDFを読み込んで書籍自体にメモを書き込みながら学ぶことができます。
もう、本当に便利なんですよ!
電子書籍版の技術書と、iPad pro + アップルペンシルの組み合わせで学習してみるの図
技術書を読み、そして書きながら学ぶのに必要なのは、4つ。
- PDF版の電子書籍
- iPad pro
- アップルペンシル
- ノートアプリ(Noteshelf2とかGoodNotesなど)
わたしが勉強の時に使っているアプリは、Noteshelf2というアプリです。
GoodNotesも使っていますが、用途を分けていて学習にはNoteshelf2を使っています。
だいたい同じことができるので、GoodNotesの方が安いのでこっちでもいいかもです。録音できるのはNoteShelf2なので、何かしらの勉強会を聞きに行った時の音声記録と勉強が同じアプリでできるようにわたしはNoteShelf2を使っています。
勉強会に行ったことってほとんどないんですけどね(笑)
アップルペンシルがあればノートアプリで電子書籍PDFを読み込んで、ページの間にノートが挟める
出典)(全文PDF・単語帳アプリ付) かんたん合格 基本情報技術者教科書 平成30年度
一番気に入っている使い方は、ノートアプリに購入したPDF版電子書籍を読み込んで、ページを読むごとに要点をまとめたり、わからなかったことをメモしたり、後から調べる用語をチェックしたりしています。
アナログだとできないことですよね。
何度も読み返すような技術書であれば、1回目に読んだ時にはわからなかったことが、2回目にはわかるようになった!と勉強の成果が見えやすくなります。
PDF版の電子書籍をノートアプリで開くと、文字検索ができるし、タグ付けもできる
全く同じPDF版の電子書籍をKindleとiBookで読み込むと少し挙動が異なり、kindleでは文字列検索ができないけど、iBooksでは文字列検索ができる、だけど、Kindleではページにしおりがつけられるのに、iBooksではできない・・・ないなど使い勝手がすこぶる悪いのです。
ですが、同じPDF版の書籍をノートアプリで読み込むと、文字列検索にも、しおりにも、なんならタグ付けにも対応しているので、ノートアプリとPDF版電子書籍の相性の良さを感じずにいられません。
もしかしたら全てではないかもしれませんが、わたしが購入したPDF版電子書籍は全て、文字検索に対応していました。
タグ付け、しおりは、どの文書でもノートアプリの機能なので確実にできるかと思います。
ちなみに、Kindle版の同じ書籍は固定レイアウトで販売されており、固定レイアウトの場合は検索に対応していません。
受験勉強にもPDFとiPad pro + アップルペンシルが役立ってくれます
技術書だけでなくて、例えば受験勉強なんかでもPDFとiPadの組み合わせはかなり良いかと思います。
ミソとなるのはSplit Viewです。
Split Viewとは?
Split Viewは、iPadの画面を2分割して、2つのアプリを同時に使える機能です。
Split Viewに対応しているアプリであれば、利用できます。
左に書籍、右にノートアプリを置けばノートをとりながら勉強ができます。
はたまた、左にノートアプリで読み込んだ過去問題などのPDF書籍、右にブラウザを置けば、ブラウザでわからない問題を調べながらノートアプリの過去問に回答を書くといった使い方ができます。
IT系の資格試験でも、過去問題がPDFで配布されていたりすると思いますが、ノートアプリに読み込んだPDFを開いて、Apple Pencilで回答をしていきながら、わからないところは片方で開いたブラウザで調べながら答えを記入していき、過去問が終われば、ブラウザに回答を表示してチェックをしていく、なんてことができます。
画像は、WEBデザイン技術者検定の過去問をやっている時の図です。
本当は合格点に全く満たないくらい間違えまくっているのですが、見栄をはって全問正解したページだけをキャプチャしました。
ノートアプリにで開いたPDFは簡単に複製し放題なので、なんども何度も過去問チャレンジができます。かなりおすすめです。
とりとめのない記事ですが、iPad proとApple Pencilを導入してから、PDF電子書籍の使い勝手の良さに魅了されて、勉強がかなり捗るようになったので熱く語ってみました。
子育て中の「勉強時間が取れない」もどかしさ、くやしさ、置いてけぼり感、焦り、いろんなものを解決してくれるツールとしてもはや心の拠り所となっています。
まとまった勉強時間を欲して実現しないことにイライラモヤモヤするんじゃなくて、短い時間を上手に活用する方法を考えればよかったんだ!
PDF版の電子書籍がもっとたくさん販売されますようにと技術書を漁りながらいつも願っています。
隙間時間を利用して、楽しく気張らずゆるりと勉強がんばりましょう!!
ねこりん says
こんにちは、初めてコメントいたします。
kindleの固定レイアウトに悩まされていたのでとても参考になりました!
こちらで紹介されている方法を検討しております。
初歩的な質問で恐縮ですが、お勧めがiPad Proですが、iPadでも可能ですか?
iPad+Apple pencilで使用したいと思ってます。
お手隙なときにご回答頂ければ幸いです。よろしくお願いします。
Chikako says
もうずいぶんとお時間が経過してしまい、今の今までご返信ができておらず申し訳ありません。
初代のApple pencilがiPad Proでしか利用できなかったため、この記事の執筆当時(というよりわたくしの購入当時)はApple pencilを使うためにはiPad Proしか選択肢がなかったため、記事的にpro限定になってしまっていますが、iPad Proである必要性が他になければ、ご質問をいただいた「iPad+Apple pencil」の組み合わせも最高だと思います!